スギ花粉症の舌下免疫療法が
平成26年10月に保険適応となりました。              

 

テレビ・マスコミでも話題となっているスギ花粉症の舌下免疫療法は、これまでにない画期的な最新の治療法です。

舌下免疫とは?

これまでの薬治療とは異なる新しい治療です。現在ある花粉症の薬は花粉症の時期に症状をおさえるだけで、花粉症の体質を変えることができません。舌下免疫療法は、花粉症体質を変えることを目指した新しい治療です。花粉症の時期にではなく、花粉症の時期の何ヶ月も前から行なう治療です。

舌下免疫はどうやっておこなうの?

スギ花粉から精製された薬を使います。約1mlの液状の薬を舌下(舌の裏面)にいれ、2分間待ってから飲み込みます。1日1回毎日自宅で行ないます。スギ花粉の飛散する3ヶ月以上前から治療を開始し、最低2年間、できれば4〜5年間の継続治療が必要です。

定期受診にて診察と処方を受けていただくため、最低1ヵ月に1回の受診が必要です。

この様な花粉症の方に治療をお勧めします。

・12歳以上で毎年スギ花粉症でお悩みのかた
・将来の妊娠出産時の薬服用が不安なかた
・将来に受験を迎える時期にスギ花粉症が心配な12歳以上の学生

このようなかたには舌下免疫の適応がありません。

舌下免疫はスギ花粉症の治療です。ホコリやスギ花粉以外の鼻アレルギーに対する治療ではありません。喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などにも効果がありません。

重症喘息の方・がんを治療中のかたには治療できません。近々妊娠を希望される方も行なえません。アトピー性皮膚炎の強い方、食物アレルギーの強い方は行なえない場合もありますので、医師にご相談ください。高血圧でお薬を飲んでいる方は、薬の種類により変更が必要ですので、治療時に相談します。

12歳からの保険適応となります。治療開始時に12歳以上でないと保険適応となりません。

 

舌下免疫を考える前に必ずご理解下さい

花粉症をよくしたい方が根気よく行なう治療です。

最初は2週間に1回、その後は1ヶ月に1回の継続的な受診が必要となります。

毎日自宅で1年中治療します。花粉症の飲み薬のように花粉症の時期の症状の悪いときに行なう治療ではありません。スギ花粉飛散前も、飛散中も、飛散後も舌下免疫を継続します。

継続して治療できない方は、効果がないばかりか、安全にできません。時々忘れる程度は大丈夫ですが、いい加減に行われると治療が中止されます。適切に治療すれば安全に行なえますが、使用方法を遵守しないと思わぬ副作用(副反応)がありえます。この薬はスギ花粉を精製した自然物ですので一般に使われている薬のような副作用はありません。しかし、体にスギ花粉をいれますので、この薬によりアレルギー症状が出る可能性があります。このような副作用を副反応と呼びます。これまでに致命的な副反応の報告はありませんが、誤った薬の使い方や治療計画を遵守しない使用法(適当に治療したりしなかったりするなど)による副反応の可能性があります。適切に治療すれば副反応があったとしても軽く安全ですので、治療を開始する方はできるだけ計画通りに治療を行ってください。ですので残念ながら、薬を飲んだり飲まなかったりする、仕事などで忙しいから長い間薬を取りに来れないというような方には不向きな治療です。

治療はまず2年ほど行ないます。効果のある方はその後も継続して3〜5年の長い年月の治療となります。ですので、とりあえずやってみるかと思われる方にはこの治療は向きません。スギ花粉症をよくしたいと思われる方が、根気よく行なう治療です。

舌下免疫すれば必ずスギ花粉症が完治するわけではありません。

これまでの経験から、約2割の方が花粉飛散期にほとんど症状がないか、あっても軽微で短期間薬を飲めば大丈夫となります。半分程度の方は完治に近いとまではいかなくとも、非常によくなり、薬の使用量も減って症状も軽くなります。約2割といえども完治に近い状態ですので、これまでの薬の治療には無い画期的な効果です。全体の6~7割程度で多少なりとも効果がありますが、残念ながら1〜2割には効きません。長期間治療した結果で効かないことはこの治療の大きな問題点ですが、 残念ながら治療前に舌下免疫が効く方か効かない方かを見分ける方法や検査はありません。

数年以上治療して効果があれば、治療を終了してもその効果は長く続くと考えられます。また、その後に効果が減弱した場合に、再度同じ治療が行なえば効果が戻ると考えられます。

現在花粉症に使われている薬を併用することは可能です。舌下免疫を行なって花粉症状があれば、これまでと同じ治療ができます。

これまでの薬と異なり、全員ではないものの非常によくなる方がみえるのがこの治療の大きな特徴です。

舌下免疫療法をお考えの方はどうすればよいか?

6月~12月の期間のみ新規で開始ができる治療法です。初回はご予約制、その後の継続通院も院長指定での診療とさせていただきます。詳細は各クリニックへお問い合わせのうえ来院してください。治療を始める前に 採血などの検査が必要です。まず検査を行ない、適切な時期に治療を開始します。舌下免疫の薬の価格は、他の治療や薬の処方がない場合には、医院での治療費と薬局での薬代で1ヵ月3,0004,000円の負担(保険3割負担)になります。スギ花粉の飛散時期だけでなく1年を通じて治療をしますので毎月ほぼ同額の治療費となります。また、治療開始前の検査や1年に12回の検査が必要となり、その際にも5,000円程度の検査費負担がかかります。舌下免疫療法を行っていてもスギ花粉が飛散する時期に症状が出る可能性があり、その場合にも症状を抑える薬代などが必要になります。しかし、舌下免疫療法により、スギ花粉飛散期の症状が軽くなれば、薬の量が減る可能性もあります。